現在ウーマンエキサイトさんで「あさひが丘の人々」というフィクション漫画を連載させてもらっています。
それまでは別メディアにて出産直後の入院生活を描いた「母、はじまりの7日間」、産後の赤ちゃんと左右のおっぱいの交流を描いた「おっぱいとぼく」という赤ちゃんをメインにした話を連載していたんですが、この連載はもうちょっと上の年齢の子供を持つ家族をメインにする、ということで私にとっては新しいチャレンジでした。

同じ街に住む3人のママたちをメインにした群集劇なんですが、今回はその連載について書こうと思います。今ではたくさんの漫画連載をしているウーマンエキサイトさんですが、フィクション漫画連載はこれが初だったんですよ!(どうでも良い豆知識)

まずは初めの3話を載せておきます。

2枚目_むぴー様エキパブ


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続きの第4話はこちらから読めます↓



※ここから先は若干ネタバレになってしまうので、気になる方は上のリンクで最新話まで読んでから続きを読んでくださると幸いです。※

初めて出産して息子を育てるなかで驚いたのは、こんなにも「自分の子と他の子を比べてしまう」ものなのか!ということでした。体が大きい、小さい、言葉が遅い、早い、フレンドリー、人見知り、歩き始めが遅い、落ち着きがある、ずっと動いている、ご飯を食べすぎる、全然食べてくれない、その他あれができる…できない…などなど…

なんでしょうね。
子供が生まれて初めの数ヶ月は家で子供と2人きりで過ごすことが多く、ただただ「この子を生かさなければ」という責任感で必死だったなか、やってくる3ヶ月健診、半年健診。1歳児健診。

事前に書き込むように言われる紙には「あれはできるか」「これはできるか」とたくさん羅列してあり、一つ一つチェックしなければいけません。
ただ成長度合いを確認するだけだと分かっているものの「あなたの子供はまだこれできてないの?」「本当ならこんなことができる時期なんですよ!」と耳元でささやかれるような気分になった親は案外多いんじゃないかと思います。

いざ健診に行くと、周りにいるのは皆自分の子供と同い年の子供。
自分の子供ができていなかったことを軽々やってのける子供がたくさんいます。
こんな状況で、自分の子と他の子を比べるなっていう方が難しいかもしれません。

息子の2歳半健診のときのことを今でも覚えています。

静かにせず、健診中もずっと走り回っている息子。
話せる単語はほとんどなく、宇宙語ばかり。
生後半年の娘も抱っこ紐の中でぐずり出し、
すぐ横で会話しながら落ち着いて座っている親子を目にして、本当にこれが同い年なの…?私の育て方の何がいけなかったの…?と気をゆるめたら思わず泣いてしまいそうでした。

息子のことが大好きなのに
本当に元気で、子供らしくて
良いところがたくさんある
大好きな息子なのに

なんで勝手に他の子と比べて
こんな惨めな気分になってる
自分のことも不甲斐なくて


今だから言える思い出ですね…これ。

その後、息子と娘が育っていく中で「なんの問題も悩みもない子育てなんて存在しない」ということがやっと分かってきました。普通の子なんていないし、どの子もそれぞれ個性があって、悩みがあって、誰かに助けてもらったり支えてもらう必要があること。

自分も含めて、みんなそうやって育ってきたこと。

子育てがはじまって、自分の弱点と強制的に向き合わないといけない機会が増えたなぁと思います。
今まで気づかなかった自分の偏見や傲慢さも見えました。
今まで逃げてきたことに立ち向かわないといけなかったり、居心地のいい場所から一歩出る必要があったり、それまで考えたこともなかったことについて悩むようになったり。
私の場合はきっかけが子育てでしたけど、きっときっかけは人それぞれあると思います。

幸せそうに見えるあの人も、悩みなんてなさそうに見えるあの人も、それぞれ見えない問題があって、苦しんでいることがあって、それでもみんな一生懸命に幸せになろうと生きている。

3人の家族を通して、そんなマンガが描けたら、と思っています。
だいぶ終盤になってきましたので引き続き見守っていただけますと幸いです。




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↑息子の言葉の遅れについて悩んでいた頃の
ことはこの本に少し載っています